がん治療(免疫療法)
6種複合免疫療法(院長の診察日のみ)
がん免疫療法
<はじめに>
がんは外から来た新生物ではありません。自分の細胞から作られます。外からきた新生物なら、異物として感知し、体の免疫細胞が戦って攻撃してくれます。しかし自分の細胞から作られたがん細胞は、異物として認識しません。その結果どんどんがん細胞は免疫細胞から攻撃されることなく増殖していきます。がん免疫療法は、免疫を高めることによって、がん細胞を異物と感知させ、本来持っている抵抗力を利用して治療する方法です。
「外科手術」、「化学療法(抗がん剤)」、「放射線治療」ががんの三大治療と呼ばれていますが、どの治療も患者様の体への負担が大きいという点が共通しており、体力的な問題で治療継続が困難になる方が多くいらっしゃるのが現状です。
がん免疫療法とは、患者様ご自身の免疫細胞を活用した薬などを使用しない新しいがん治療です。三大療法と比較して副作用や体への負担が非常に少なく、体力の衰えた方、三大治療が継続困難な方、後期高齢者、末期がん患者様など、多くの方が治療を受ける事ができます。
治療は採血と点滴のみで完了するため入院の必要がなく、日常生活の合間に治療を受けられます。
この外来は院長の外来のみ診察、治療を行いますので土曜日の場合は、院長の外来日を調べてご来院ください
6種複合免疫療法
当院で取り扱っている6種複合免疫療法はがん免疫療法の1つで、特許技術により6種類の免疫細胞を同時に活性化させ、20億~50億(100~500倍)に増殖させる療法です。本来自身の体を守る免疫細胞は、自身にできたがん細胞を自身のものと認識し攻撃を行いません。自身の免疫細胞を採血にて一端取り出し培養し、がん細胞成分であるペプチド(蛋白)を加えてがん細胞を攻撃するように免疫細胞を活性化し増殖させ、再び点滴で自身の体にもどします。そうすると今まで自身の細胞と認識していたがん細胞を攻撃し始め、がん細胞を縮小させる療法です。
がんを攻撃する免疫細胞「1種類」と役割の異なる免疫細胞「6種類」をがん細胞と闘わせる実験をした所、より多くのがん細胞を破壊できたのは役割の異なる免疫細胞「6種類」の方でした※。 この結果から、免疫細胞はチームで力を合わせることで攻撃力が増すことが立証され、副作用の少ないメリットはそのままでより多くのがん細胞を攻撃することが期待できる治療です。様々な免疫療法がありますが当院が6種複合免疫療法を選択しご提供している理由がここにあります。
免疫細胞増殖培養施設の株式会社 同仁がん免疫研究所の調査では、2022年6月~2024年7月の調査期間で6種複合免疫療法を6回受けたがん患者さんのうち380名に治療効果判定を行い、がんの進行を抑制できた方は79%でした。
<6種類の免疫細胞とは免疫をつかさどる6種の細胞> ①キラーT細胞 ②NK細胞 ③NKT細胞 ④ガンマデルタT細胞 ⑤樹状細胞 ⑥ヘルパーT細胞
「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(再生医療等安全性確保法)が2014年に施行され、当院は厚生労働大臣に認定された医療機関です。複合免疫療法に関する「再生医療等提供計画」を厚生局に提出しています
6種複合免疫療法では、患者様の状況に応じてがんの「予防(BASIC)」と「治療(CSC)」を提供しています。がん治療をご希望の患者様には、6種複合免疫療法「CSC」をご提供致します
6種複合免疫療法「CSC」では、6種複合免疫療法「BASIC」の技術にWT1ペプチドとがん幹細胞を標的とするペプチドを付加することで、有効性の高いがん免疫療法を可能にします
☆予防「BASIC」
複合免疫療法の基盤となったもので、後述の除外疾患を除く、主にがんの予防や術後のがん転移・再発予防に適応します。
☆治療「CSC」
「BASIC」に樹状細胞ワクチン療法を付加した(WT1ペプチドおよびがん幹細胞を標的とした抗原ペプチドを⽤いた)もので、後述の除外疾患を除く、ほぼ全てのがんの治療および予防、手術後のがん転移・再発の予防にも適応します。また、急性リンパ球性白⾎病、急性骨髄性白⾎病、慢性リンパ球性白⾎病、慢性骨髄性白⾎病、骨髄異形性症候群、骨⾁腫、軟部⾁腫、⼩児の神経芽腫にも適応します。
【除外疾患】
T細胞・NK細胞・NKT細胞型白⾎病、T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫。未治療の梅毒
(6種複合免疫療法は自費診療です)
詳細は免疫細胞増殖培養施設の株式会社 同仁がん免疫研究所
「あきらめない、がん治療。6種複合免疫療法」より引用 https://gan911.com/
※掲載情報:Scientific Reports. 2023 Apr 26;13(1):6803. doi: 10.1038/s41598-023-33987-2. ※論文タイトル:Expansion of mixed immune cells using CD3/CD161 co‑stimulation for the treatment of cancer
受診費用 | 治療は保険適応外になりすべて自費となります。 |
<この治療が受けられない方>
・自己免疫疾患をお持ちの方
・T細胞・NK細胞・NKT細胞型白⾎病、T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫白血病などの方
・オブジーボ治療中の方
・梅毒未治療の方
・HIV、HTLV-1の感染の方
<治療開始までの流れ>
1)治療するがんの種類が、この6種免疫療法をお受けいただくことができるか、あらかじめ免疫細胞培養施設「株式会社 同仁がん免疫研究所」に電話でお問い合わせください。
同仁がん免疫研究所 電話0120-350-552
2)現在のがん治療を行っている主治医の先生に、「自分の免疫細胞の6種類のリンパ球を採血で取り出して培養施設で増やして、それを自分に戻し点滴するという6種複合免疫療法を行っていいでしょうか」とご相談ください。この治療は、主治医の先生が行っている抗がん剤の治療に並行して当院で採血・点滴を行います。
主治医の承諾を得られましたら、主治医の先生から当院宛に、今までの治療歴の記載された「診療情報提供書(紹介状)」を作成いただきご持参ください。抗がん剤の治療中の場合は、抗がん剤のスケジュールに合わせて採血や点滴日を調整します。抗がん剤と並行する場合は日程の情報をお持ちください。
3)当院の「6種複合免疫治療のご予約」をお取りください。まずは概要を医師が説明します。相談だけの場合は自費で7,700円いただきます。ご本人の来院が難しければ、ご家族がいらしても構いません。以下のWEB問診を開いて必要事項を入力してください。免疫療法の診察をWEB予約もしくは電話予約してください。
来院相談初回に採血をご希望の場合は、採血した血液が、翌々日に培養施設に届く必要がありますので翌週の月曜日が祝日の場合の土曜日や、長期休暇前の採血採取のはできませんので来院日に注意が必要です。
<当日持参するもの> ①主治医の医療機関からの当院に宛てた「診療情報提供書(紹介状)」 ②当院から同仁がん免疫研究所宛に提出する「診療情報提供書」の1-2ページ目を記載いただいたもの (右記pdfデータを印刷ください) 診療情報提供書(当院から同仁がん免疫研究所宛)(429KB) ③現在内服しているお薬手帳 ④抗がん剤治療のある方は「抗がん剤の日程」 ⑤原則保険証は使用しませんが念の為保険証、医療証
※当院では、主に3週間ごとの点滴で治療を行っています。
※初回の採血量は、生血培養で約30ml、凍結培養で約60mlが必要となります。培養には培養のもとになる免疫細胞(種)とフレッシュな培養母地になる血清(プラズマ)が必要です。血清の採取はご家族からでも可能です。抗がん剤等で今後、汎血球減少が想定される場合は、最初に血液を60ml採取する凍結培養をお勧めしています。詳しい採血の採取については、ご来院時に相談してスケジュールをたてていきます。ご本人がご高齢で、かつ抗がん剤の使用前や使用中の場合、プラズマはご家族からの採血を検討してもいいかもしれません。
※抗がん剤の使用などで患者さん本人から培養用の血清(プラズマ)の採取が難しい場合(多くの量の採血はできない場合)は、ご家族の血清で対応しています。その場合は、ご家族の方の感染症罹患HBV/HCV/HIV/HTLV/梅毒)の事前検査が必要です。ご家族の血清をご希望の場合は事前に当院までお電話でご相談ください。
治療費用
保険外診療のため、治療費は全額自費負担となります。がん治療の点滴「CSC」、がん予防「BASIC」の点滴の2種類のコースがあります。通常は3週毎の6回投与が基本になります。
①初診料(税込) | 22,000円(税込)(診察料・問診・カルテ登録料) |
②相談料(治療せず相談のみの場合) | 7,700円(税込)(30分以内) |
すべて税込 | がん治療コース「CSC」 | がん予防コース「BASIC」 |
③検査料(感染症、腫瘍マーカー等) | 22,000円(初回と投与5回目) | 22,000円(初回と投与5回目) |
④再診料 | 16,500円 | 16,500円 |
⑤点滴処置料 | 16,500円 | 16,500円 |
⑥検体採取料 | 2,200円×6回 | 2,200円×6回 |
⑦検体送料 | 5,500円×6回 | 5,500円×6回 |
⑧初回培養凍結保存料(6回毎) | 16,500円(初回のみ) | 16,500円(初回のみ) |
⑨1回投与料 | 324,500円(がん治療)×6回 | 275,000円(がん予防)×6回 |
➉培養凍結保存料 (投与期間が1カ月以上の時) | 22,000円 | 22,000円 |
すべて税込 | がん治療コース | がん予防コース |
治療来院1日目①③ | 44,000円 | 44,000円 |
治療来院2日目④⑥⑦⑧⑨ | 365,200円 | 315,700円 |
治療来院3~6日目 (投与1~4回目)④⑤⑥⑦⑨ | 365,200円×3回 | 315,700円×3回 |
治療来院7日目 (投与5回目)③④⑤⑥⑦⑨ | 387,200円 | 337,700円 |
治療来院8日目 (投与6回目)④⑤⑥⑦⑨ | 365,200円 | 315,700円 |
1クール(6回) 治療費合計目安 | 2,257,200円 | 1,943,700円 |
<注意>治療来院2日目は検体採取した時点ですぐに培養開始し費用が発生しますので、1回投与分の費用が発生します。患者様の都合による培養中止、キャンセルの場合、返金はございません。あらかじめご了承ください。検体採取前でしたら、キャンセル可能です。また培養免疫細胞は48時間以内に投与する必要があります。患者様の都合で48時間以内に点滴治療が行えない場合、廃棄せざるをえません。この場合も返金はございません。
最終免疫療法投与日から1年経過した場合は初回扱いになります。
※支払いは上記の治療毎に、治療開始前に振込または現金でお支払いください。
本療法を受けることで予期される利益及び不利益
複合免疫療法はご自身の細胞を用いるため、副作用の少ない治療法です。抗がん剤療法・放射線治療に比べて患者様の精神的・肉体的苦痛がありません。再発・転移した多くの種類のがんにも対応できます。
一部の白血病・悪性リンパ腫を除く、ほぼ全てのがんに対応できます。
- 今現在治療中の抗ガン剤や放射線療法と併用できます。6種複合免疫療法を併用して良いか癌治療の主治医にお尋ねください。
- がんの進行抑制、延命効果が期待されます。
- 通院で治療ができるので、患者様のQOL(生活の質)の向上につながります。
- 再発・転移の予防にも効果的です。
副作用の少ない治療法ですが、考えられる副作用などに下記のようなものが挙げられます。よくお読みになって、わからないことがあれば相談時にお尋ねください。
- 患者様によっては、投与後一過性の発熱等がみられることがあります。ほとんどの方は解熱剤を必要とせず数日で解熱します。ご希望の方には解熱剤を処方します。
- 効果には個人差があり、効果がなかったという方もいらっしゃいます。効果を100%保障するものではありません。また、患者様の免疫力が著しく低下している場合は1クール(6回)の治療で効果が見られないこともあります。がんと免疫力は体の中で戦っています。あまりにも力の差が大きいと免疫細胞を活性化してもその力が負けてしまうことがあります。
- 患者様ご自身の免疫細胞を培養するため、投与まで18日がかかります。万全の体制で細胞培養を行っておりますが、患者様の体調や、培養行程で細胞の汚染が発見されるなど、規格を満たさなかった場合は、採血からのやり直し又は免疫細胞培養不可能となり治療が行えない場合があることをご理解ください。
- 投与時の安全性は保障されていますが、アレルギー様症状など因果関係が不明な疾病等が発生する可能性は否定できません。
- 当院では抗がん剤のオブジーボとは併用できないのでオブジーボを投与されている方には6種複合免疫療法を行っていません。
- 培養された免疫細胞は2日以内に投与しなけらばなりません。体調など崩されて来院できずに期限を過ぎてしまいますと、免疫細胞を廃棄せざるを得なくなりますので決められた日に必ず来院、点滴されますようお願い申し上げます。万が一、廃棄されて点滴療法を行えなくても返金ありませんのでご注意ください。
- ご本人の検体採取は毎回30cc必要です。貧血等採取困難な場合は、2回目以降に限りますが、家族から代理に検体採取して培養に使用することができます。この場合は、感染症の懸念がありますの提供者の方は事前に感染症の検査を受けていただき、感染症がないことを確認いたします。提供者は1親等以内の家族のかたに限らせていただきます。
- 6種複合免疫療法は、ほとんどの癌に適応がありますが、白血病、悪性リンパ腫、膠原病、免疫疾患、B型・C型肝炎、エイズ、梅毒などの感染症のかたは原疾患が悪化する恐れがありますので、当院では6種複合免疫療法をお受けになれません。そのため治療前に血液検査にて感染症がないことを確認してから治療を始めます。
- コロナやインフルエンザワクチン接種等各種ワクチンと併用できます。
- 妊婦は6種複合免疫療法をお受けになれません。
- ステロイドなど免疫抑制剤と併用できます。
- 点滴時間は20分ほどで終了します。その後の入浴は構いませんが、当日はゴルフなど激しい運動はさけてください。
- 発熱が見られた方や、風邪などの感染がある方は投与可能です。むしろ免疫療法が感染症に効果あります。ただしインフルエンザや新型コロナ感染をされたときや感染があるときは免疫細胞培養用の検体採取は行えません。日を改めて感染症が治ってから検体採取しますので予約し直してください。
採血・点滴:月曜日、水曜日、(土曜日)
※院長以外の土曜日の診察日を除く。月曜日・水曜日は14時~15時、土曜日は13時~14時
※ご希望の方は、スタッフもしくは医師にご相談下さい。
お問い合わせ
ご質問や、検査・治療のご予約はお電話ください。